2011年6月11日土曜日

Trip日誌 - Noctiluca scintillans

沖縄の海でも見ることのできる夜光虫Noctiluca scintillans)


                  photo: The Gippsland Coastal Board
海洋性プランクトンのひとつで、刺激に反応して光る特性があることからこの名前がついているようです。


大学時代に、初めて沖縄の夜の海で夜光虫を見たときは
その美しさに驚いたものです。




さてMarlborough Soundsでのシーカヤック2日目の夜、ナイトパドリングに出ました。


昼間のパドリングを終え、キャンプを設営後、夕食、そのあと再び海に出ました。


ダウンジャケットを着込むほどの寒さの夜に、再び濡れたパドリングウェアに着替える苦痛は何度体験しても嫌なものです。


というわけで、Abel Tasmanに引き続き、2度目のナイトパドリングを体験しました。








今回のパドリングでは、ヘッドライトは装着していますが
ほとんど使用しませんでした。


その理由が、夜光虫です。




岸からカヤックを海に漕ぎ出すと、目を疑うような現象が目の前に広がります。


カヤックが水面を切って進む、その波紋の筋が青く光り輝くのです。


残念ながら写真には写りませんでしたが、波紋だけではありません。


パドルが水面に接触するたび、水滴が滴るたび、手を水面に浸すたび、
水がまぶしいほど青く光輝くのです。


神秘的な光景です。




カヤックで、波のない水面をスーッと漕ぎ進むと、
まるで夜のネオンパレードの主人公にでもなった気分です。


夜光虫の資料写真です。今回のトリップとは関係ありません。
photo: The Gippsland Coastal Board
前回Abel Tasmanでのナイトパドリングは満月で非常に明るかったですが、この夜は、10メートルほど離れると相手のカヤックが見えなくなってしまうほどの暗さ。


闇のなか、波もない黒い水面を、青白く光り輝く波紋と航跡を残しながら進むパドリングは、いつしか寒さも疲れも忘れさせてくれました。










おぼろ月と、星、黒い山の稜線、漆黒の海…




何百年も、何千年も変わらない光景。




ナイトパドリング。




くせになりそうです。




photo:Yoshio

















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